星クズジジイ伝説・EP3 物星トモロウ、夕暮れの教室にて。

窓の外から一人の少年が手を振っていました。

「山下鉄郎君じゃないか。もう風邪は治ったのかい」

「風邪ってなんのこと?先生の塾で病気が流行っているから、
あそこへはもう行くなって、お母さんたちがうるさいんだよ。
心配だから見に来たんだよ」

「えっつ、じゃあ、みんな元気なのか」

「みんな元気だよ、麓の町では、トモロウ先生の事を
『ビートルズ先生』と呼んでるみたいだけどね」

「僕が茶色のロン毛でカッコイイからかなあ
昔、ロックバンドをやっていたし」

「父さんが言うには、昔ビートルズっていう音楽家の歌に
『フールオンザヒル(丘の上のアホ)』っていう曲があって
『ビートルズの歌のフールオンザヒルみたいな先生』て言ってたのが
それじゃ長すぎるから省略したらしいよ」

「うっつ・・・・・それは、ホメられてるのかケナされてるのか、深くて微妙なところだ」

沈む夕陽を背景に今日も地球は、round,round,round,回っていました。
物星トモロウの頭の中もグルグル回っていました。


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